ピルと血栓症の関係
ピルでおこる副作用「血栓症」とは
ピルの副作用は不正出血や吐き気など、もしあっても軽い症状が主ですが、重篤な副作用として血栓症があげられます。血栓症は、血管の中に血のかたまり「血栓」ができて血管がふさがれることです。ふさがれた先の組織や細胞が壊死することで重大な症状が現れます。現れる症状は、血栓が起きた場所によって異なります。
ただしピルの副作用で血栓症を発症する確率は、ピルを使っているかどうかに大きな差異はなく、また、ごく稀であるため過度に心配する必要はないですが次のようなことが起きたら直ちに医療機関に相談して下さい。
血栓症が起きた可能性のある症状
発生部位 | 症状 |
腹部 | 激しい腹部の痛み |
肺 | 押しつぶされるような胸の強い痛み |
脳 | 激しい頭痛、めまい。および言葉のもつれ |
脚 | 下肢の痛み、しびれ など |
ほか
血栓症がおきる理由
ピルに含まれるエストロゲンは、血液を凝固させる作用のあるタンパク質を増やし、逆に血液が固まるのを抑えるタンパク質を減らします。このため血液が固まりやすくなり、血栓が発生しやすくなります。
ただし血栓症の発症リスクは、ピルの服用を長期間続けると徐々に下がってゆきます。
ピルを初めて使う時の注意
ピルが影響する血栓症は、あるとすれば開始から3~4ヶ月以内にもっとも起こりやすいとされています。心配しすぎる必要はありませんが、副作用の確率を減らすため、またこれに関係なく健康のためにも
適度な運動と水分補給(ほか禁煙)をこころがけましょう。