もし低用量ピルを飲み忘れたら?

誰でも忘れることがあります。忙しすぎてついうっかり。使い慣れていたから油断して。ピルを飲み忘れた場合は、その時の状況(錠数、シートの進み具合など)で対処の方法が異なります。場合分けが少しややこしいですが、今の状況と当てはめてみて下さい。どうしても不安を感じるようでしたら、オンライン診療、またはお電話でご相談下さい。(診察料はかかりません)

その前に① 低用量ピルの錠数組み合わせ

低用量ピルには21錠タイプ、28錠タイプがあります。どちらも4週間で使いきります。21錠タイプは全錠が実薬(有効成分が含まれる)、28錠タイプは、うち21錠が実薬、残り7錠は偽薬(有効成分が入っていない)です。これは飲み忘れを防ぐための無害な錠剤です。プラセボ錠と呼びます。

21錠28錠ちがい

その前に② 低用量ピルの使い方基本

基本的に、生理が始まった日を開始日とし、一日一錠決まった時間に毎日飲みます。実薬を7日間連続で飲み続けると、身体が避妊できる状態になります。実薬を3週間服用、1週間お休み(または偽薬を1週間服用)の4週間を1サイクルとして繰り返します。

 

① 1日分飲み忘れ、しばらくして気が付いた

気付いた時点ですぐ、飲み忘れた分の1錠を飲みます。半日程度であれば誤差の範囲と捉えてかまいません。その後は予定通り、次の日の服用時間に飲んで下さい。

1錠飲み忘れ当日

このタイミングが何週目かによって必要な注意

飲み忘れが第2週目のとき

忘れた分をすぐに追って飲めば問題ありません。

飲み忘れが第1・3週目のとき

飲み忘れのタイミングが、第1週目の最初のあたり、もしくは第3週目の最後のあたりだった場合には、念の為ほかの避妊方法も考えてもよいでしょう。(休薬期間が7日を超えると妊娠の確率が高くなるからです)。

1錠飲み忘れ・週ごと対応

①’ 1日飲み忘れ、翌日これに気が付いた

飲み忘れた前日の分の1錠と合わせた2錠を飲みます。その後は予定通り飲んで下さい。

1錠飲み忘れ翌日

このタイミングが何週目かによって必要な注意

飲み忘れが第2週目のとき

前日に忘れた分を追って飲めば問題ありません。

飲み忘れが第1・3週目のとき

飲み忘れのタイミングが、第1週目の最初のあたり、もしくは第3週目の最後のあたりだった場合には、念の為ほかの避妊方法も考えてもよいでしょう。(休薬期間が7日を超えると妊娠の確率が高くなるからです)。

1錠飲み忘れ・週ごと対応

 

② 2日連続して飲み忘れた

飲み忘れに気付いた時点で、すぐに前日飲み忘れた分と合わせた2錠を飲みます。その後は予定通り飲んでください。このとき体内では避妊の効果は弱まっていますから、実薬を連続して服用する期間が7日以上になるまで、避妊具の使用や、性交渉を避けるなどの方法をとって下さい。また、この間に避妊で失敗したときは、アフターピルを使用して下さい。

2錠飲み忘れ

2日分の飲み忘れのタイミングによって異なる注意点

飲み忘れが第1週目のとき

休薬期間中や第1週目に性交渉があった場合は、アフターピルの検討が必要です。

飲み忘れが第2週目のとき

飲み忘れの直前に、7日間連続で飲めていれば緊急避妊は必要ありません。

飲み忘れが第3週目のとき

飲み忘れに気付いた時点から遡って、7日間連続で服用できていれば、ほぼ問題はありません。この場合は、休薬期間を設けず、現在使用中のシートの実薬を使い切り、翌日からは次のシートに移ってください。(休薬期間:21錠の場合は、薬を飲まない期間を設定しない。28錠の場合は7錠分の偽薬を飲まない)。

2錠飲み忘れ・週ごと対応

 

③ 3日以上連続して飲み忘れた

3日以上連続で飲み忘れが続いたときは、消退出血(生理に似た鮮やかな色)があることが多くあります。この場合、次の生理の初日から、新しいシートで服用をし直す必要があります。妊娠のリスクが高まった状態になっているので、新しいシートでの服用を7日間連続で行うまでは、性交渉を避けるか、他の避妊方法をとって下さい。

3錠飲み忘れ

3日分の飲み忘れのタイミングによって異なる注意点

飲み忘れが第1週目のとき

休薬期間中や第1週目に性交渉があった場合は、アフターピルを検討しましょう。

飲み忘れが第2週目のとき

飲み忘れの直前に、7日間連続で飲めていれば緊急避妊は必要ありません。これができていなければ、アフターピルを検討しましょう。

飲み忘れが第3週目のとき

飲み忘れに気付いた時点から遡って、7日間連続で服用できていれば、ほぼ問題はありません。この場合は、休薬期間を設けず、現在使用中のシートの実薬を使い切り、翌日からは次のシートに移ってください。(休薬期間:21錠の場合は、薬を飲まない期間を設定しない。28錠の場合は7錠分の偽薬を飲まない)。

 

プラセボ錠(4列目の無害な偽薬)を飲み忘れたとき

飲み忘れても問題ありません。ただし、忘れた日の分は飲んだものとして破棄して下さい。この場合は破棄しないと、休薬期間を勘違いしていまう可能性があるためです。

休薬期間に連続する飲み忘れの合計日数が、7日を超えないようにする注意が必要です。正しく使用すれば、休薬期間は7日間になります。どうしても不安を感じるようでしたら、オンライン診療、またはお電話でご相談下さい。(診察料はかかりません)

 

 

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