【加味帰脾湯】睡眠の質が悪いときに

人は体内の「気」から生じる熱が鎮まることで入眠します。このときに体内の「血」に不足があると、「気」からうまれる熱を下げることが出来ず、結果よい睡眠が得られません。不眠は当然、日中の眠気など生活に支障をきたします。加味帰脾湯は胃腸のはたらきを高めつつ、不足している「血」を増やして入眠時の「気」を押さえ、入睡眠の質を改善します。

加味帰脾湯 137
加味帰脾湯
カミキヒトウ

添付文書 加味帰脾湯

添付文書

虚弱体質で心身がいつも疲れているとき

加味帰脾湯には気持ちを落ち着かせる作用がありますが、虚弱体質で心身が疲れ、血色が悪く、貧血ぎみで、不安感がいつもあるとき、また、寝汗をかきやすい、微熱が続く、火照った感じが常にある状態などに対しても用いられます。

貧血の症状があるとき

いわゆる貧血は鉄の不足によって、ヘモグロビンの生成が不十分になることで起こります。よく行われるのは鉄剤を直接服用することですが、加味帰脾湯の服用で胃腸の働きが高まり、食べ物から得にくかった鉄分の量が増えることで、貧血が改善することがあります。

配合生薬
黄耆(オウギ) 柴胡(サイコ)
酸棗仁(サンソウニン) 蒼朮(ソウジュツ)
人参(ニンジン) 茯苓(ブクリョウ)
遠志(オンジ) 山梔子(サンシシ)
大棗(タイソウ) 当帰(トウキ)
甘草(カンゾウ) 生姜(ショウキョウ)
木香(モッコウ) 竜眼肉(リュウガンニク)
作用と効果

不眠症、精神不安、不安感などの神経症様の症状、貧血、寝汗など。通常、虚弱体質で血色が悪く、疲れやすい人が対象です。

使用上の注意

処方薬、市販薬あるいは食べ物で、かゆみ、発疹などのアレルギー症状の経験がある、妊娠または授乳中である、他に継続して服用中の薬がある、場合は医師に相談が必要です。

用法・用量

この薬は煎じたりして使う生薬そのものではなく、生薬と同じ成分を含む顆粒で、医師から処方される医療用漢方製剤です。ドラッグストアなどで手に入る一般用漢方製剤は、成分は基本的には同じでも、安全性が考慮され成分量が少なく設定されています。84包(28日分)を一単位として処方されます。年齢・体重・症状により適宜増減されることがありますが、指示された服用方法に従ってください。

副作用について
発疹、蕁麻疹、食欲不振、胃の不快感、悪心、腹痛、下痢など

これらのような症状に気づいたら、または気になることがあれば、オンライン診療(相談料はかかりません)のほか、問合せフォームや電話でご連絡下さい。