アフターピルの使用にあたって

アフターピルは避妊に失敗したり、性犯罪に巻き込まれたりした際、緊急で妊娠を防ぐ薬のです。望まない妊娠という、女性にとっての大変なリスクを回避する最後の手段がアフターピルです。飲むタイミングが遅れれば遅れるだけ効果が低くなることが実証されていますので、問題が発生して、必要であると考えたなら一刻も早く服用しましょう。

良いタイミングで使用できればとても有効性の高い薬ですが、これまでは婦人科などに足を運び、診察を受けなければ入手することはできませんでした。これまで性犯罪に巻き込まれた場合や、仕事や居住地の都合などで受診することができない方の中にはアフターピルの服用のタイミングを逃してしまう方が多くいましたが、2019年にはオンライン診療での処方も可能となり、そのような機会の逸失も減ってゆくことと思います。

望まない妊娠が回避できたときは、今後は確実な避妊方法をとらなければいけません。もし子供を持つ決意をかためたとしてもアフターピルは赤ちゃんにわるい影響はありませんが、妊娠中絶を決めたとすると、これは女性にとってあらゆる面で良いところがありません。アフターピルは常用する目的には適していませんから、子供はまだだなと思っておられ、安全で確実な避妊を考えられている方には低用量ピルをすすめています。(低用量ピルくわしくは→)これは服用することで避妊の目的の他に、女性特有のさまざまな疾患を軽減・予防し、将来こどもを持つときに備えて、身体を良い状況にもってゆくこともできます。

アフターピルは自身の身体を守るための最終手段です。パートナーや信頼できる人が周りにいてもいなくても、自分を守る術があるとわかっていることが自信につながります。