アライと防風通聖散

「防風通聖散」と「アライ」

肥満症の市販薬「アライ」

食事中に含まれる脂肪は、膵臓から分泌される脂肪分解酵素リパーゼによって消化・吸収されます。アライの有効成分は脂肪を分解する酵素リパーゼの活性を阻害し、食事由来の脂肪の吸収を妨げます。まったく新しい薬ではなく、以前から肥満症の治療薬として医師から処方されてきたものが、市販できるように取扱い区分が変更されたという経緯があります。

アライの買う際のハードル

医師の診察そのものは不要ですが、薬剤師が使用者の腹囲を計測、生活習慣改善の取組みを行っているかの確認をその都度行う必要があります。

アライの使いづらさ「脂肪便」

消化・吸収されなかった油分(食事での摂取量の約1/4とされています)はそのまま便と一緒に排泄されますので、排便時に注意が必要です。
また、肛門からの噯気(おくび)いわゆるオナラをする際に、意図せず油分を含んだ内容物が漏れ出る可能性が高いので、これにも細心の注意が必要です。

リパーゼ阻害薬「アライ」について

肥満症に処方される医療用漢方「防風通聖散」

防風通聖散は腹部に皮下脂肪が多い肥満症、便秘等に処方されます。これに含まれる生薬中の麻黄は、褐色脂肪細胞(熱を生む)活性化を介して熱産生や全身代謝の活性化を引き起こし、白色脂肪細胞(脂肪を溜める)では脂肪燃焼を促進させることで体重が減少します。効果を実感できるまでは、服用を開始してから2週間〜1ヶ月程度かかるといわれています。 女性の場合は生理期間中に体重の増減があるため、生理の前後を含まない期間での観察が勧められます。

「医療用漢方」とは?

漢方薬には名前が同じでも、ドラッグストアでそのまま購入できる一般的な漢方薬と、医師からの処方が必要な医療用漢方薬があります。
効能が穏やかに現れるイメージのある漢方薬にも副作用はあって、一般的な漢方薬が副作用がもしあっても大きくならないために有効成分量が制限されているのに対して、医療用漢方薬は有効成分が満量であるため、副作用や効果の状況を観察するために医師の診察が必要になります。

062 防風通聖散 - ウィメンズヘルスケアオンライン

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