不妊の原因(男性)・精索静脈瘤
精索静脈瘤とは
不妊における男性側での主な原因は、造精機能障害に起因する精子の質の問題です。また精子自体に問題がなくても、射精に障害があれば、女性の体内に届かず不妊の原因となります。造精機能障害に起因する原因のうちのひとつは精索静脈瘤です。
精巣から心臓へ血液を戻す精索静脈の流れが滞ることで、精索静脈がこぶのように拡がっている状態です。精巣内の温度が上がって精子の形成に支障をきたすほか、血流障害により精巣が萎縮したりします。このように精巣にさまざまな悪影響が及ぶことで男性不妊の原因になります。
精索静脈瘤の症状
陰嚢内の精索静脈がこぶ状に腫れ、外から触ってもわかるようになります。症状が重い場合には見た目で拡張した静脈が分かり、痛みや違和感を伴うこともあります。
精索静脈瘤の治療
精索静脈瘤そのものは健康に影響しないため、治療をしないという選択肢もありますが、基本的には手術が治療の中心です。亜鉛などの内服薬や漢方なども併用することがあります。適切な治療が行われれば自然妊娠率が上昇し、人工授精に対しても成績が向上するとされています。