不妊の原因(男性)・精巣上体炎

精巣上体炎とは

不妊における男性側での主な原因は、造精機能障害に起因する精子の質の問題です。また精子自体に問題がなくても、射精に障害があれば、女性の体内に届かず不妊の原因となります。造精機能障害に起因する原因のうちのひとつは精巣上体炎です。

精巣上体炎は精巣上体に性感染症などの細菌が感染して起こります。精巣上体は精子の通過する部位です。ここに炎症が起こると精管より細い精巣上体管が閉塞し無精子症などの原因になります。特に性感染症(クラミジア・淋菌)に起因するものでは女性にも感染し卵管閉塞の原因にもなります。

精巣上体炎の症状

陰嚢に急な痛みと腫れが起こります。急性の場合は発熱などの全身症状を伴い、慢性の場合は陰嚢部などでの症状が3ヶ月以上持続します。

精巣上体炎の治療

炎症の原因をターゲットにした薬を用います。ただし、はじめは原因菌を特定することが難しいため、尿の培養や検査を行いながら薬の変更を行います。この病気の後にしこりが残った場合は、精子の通り道(精巣上体管)が詰まる可能性があります。両方で詰まると無精子症となるので、子供を希望する場合これを解消する必要が生じます。