不妊の原因・子宮内膜増殖症
子宮内膜増殖症とは
妊娠が成立には妊娠に関わる器官(子宮、子宮頸管、卵管、卵巣など)の妊娠に関わる器官が正常であること、視床下部―脳下垂体、甲状腺などのホルモン分泌が正常で排卵が行われることが必要で、これらに障害が起こると妊娠が成立しにくくなります。これらの条件を妨げるもののうちのひとつは子宮内膜増殖症です。
子宮内増殖症はどのような病気
子宮の内側にある子宮内膜が必要以上に増殖し分厚くなる病気です。卵巣から出る2種類のホルモンは、子宮内膜を増殖する作用と、子宮内膜の増殖を抑制する作用をそれぞれ持ち、妊娠に適した内膜の厚さを調整します。これら2つのホルモンのうちの一つエストロゲンが過剰に分泌されると、子宮内膜は増殖を続けます。
子宮内増殖症の症状
最も多い症状は、月経時以外で出血のある不正出血です。これによる、経血量の増加(月経過多)や月経期間の延長(月経遷延)などが貧血を起こす場合があります。また、不妊症の原因となることもあります。
子宮内増殖症の治療
病理組織検査により細胞異型が見られない場合は自然治癒することもあるため、経過観察で可能ですが、不正出血が続く場合はホルモン療法を用いることがあります。細胞異型が見られる場合は、手術や薬物療法などによる治療が必要になります。
「子宮内膜増殖症」と「子宮内膜症」の違い
子宮内膜増殖症は子宮内膜が子宮内で過剰に増殖して分厚くなってしまう病気で、子宮内膜組織が子宮以外の場所に発生する子宮内膜症とは別のものです。子宮内膜増殖症は子宮体がんと関連がより深いです。