不妊の原因・子宮内膜ポリープ
子宮内膜ポリープとは
妊娠が成立には妊娠に関わる器官(子宮、子宮頸管、卵管、卵巣など)の妊娠に関わる器官が正常であること、視床下部―脳下垂体、甲状腺などのホルモン分泌が正常で排卵が行われることが必要で、これらに障害が起こると妊娠が成立しにくくなります。これらの条件を妨げるもののうちのひとつは子宮内膜ポリープです。
子宮内膜ポリープはどのような病気
子宮内膜の一部が増殖してポリープと呼ばれる突起物が形成される病気です。大きさは1cm未満から数cmまでとさまざまで、単独または複数のポリープが形成されることがあります。
子宮内膜ポリープの症状
この病気が発生する正確な原因は不明ですがエストロゲン(女性ホルモンの一種)の過剰作用が発症に関与していると考えられています。症状は人によって異なり、無症状の場合もあれば、症状が現れることもあります。特徴的な症状として、不正出血(通常の月経周期以外のタイミングで出血が起こる)、月経過多(月経時の出血量が多くなる)があります。これらの症状が続くと、結果として貧血が現れることがあります。また、子宮内膜ポリープが受精卵の着床を妨げ、不妊症の原因となることがあります。
子宮内膜ポリープの治療
この病気の治療はポリープの大きさや症状、患者の状況を考慮して決まります。ポリープが小さく症状がない場合は自然に消失する可能性があるため、治療はせず定期的な経過観察で済むことがあります。一方、不正出血などの症状がある場合や、不妊の原因と考えられる場合には、子宮鏡下手術によるポリープの切除が行われます。