不妊の原因(男性)・精路通過障害
精路通過障害とは
不妊における男性側での原因のひとつに、精路通路障害があります。精子は正常に作られているのに、射精するまでの経路に異常があり精子が尿道まで出てこられない状態のことです。精路通過障害、逆行性射精などさまざまな原因があります。
精路通過障害
精巣上体、精嚢腺、前立腺などに先天的な欠損や奇形などがある場合に尿道まで精子が出てこられなくなることがあります。後天的な原因として、尿道炎や外傷、射精管閉塞症、前立腺嚢胞、そけいヘルニアの手術後、などが挙げられます。
逆行性射精
逆行性射精とは、勃起して射精はするものの、精液が膀胱に逆流するため尿道に流れない状態です。糖尿病などによる神経障害が原因となることもあります。このため、射精感はあるものの、精液がまったく出ないか、非常に少なくなります。無精子症と間違えられることもあります。
精路通過障害・逆行性射精の治療
精子が正常に作られている場合、精子の通り道を手術などで回復させます。逆行性射精がみられ、不妊症としての治療の希望がある場合、膀胱頸部を閉じる作用のある薬を用いることがあります。