不妊の原因・高プロラクチン血症

高プロラクチン血症とは

妊娠が成立には妊娠に関わる器官(子宮、子宮頸管、卵管、卵巣など)の妊娠に関わる器官が正常であること、視床下部―脳下垂体、甲状腺などのホルモン分泌が正常で排卵が行われることが必要で、これらに障害が起こると妊娠が成立しにくくなります。これらの条件を妨げるもののうちのひとつは高プロラクチン血症です。

高プロラクチン血症はどんな病気

主に出産後の母乳の分泌を促すはたらきをもつホルモンの一種であるプロラクチン(PRL)の血中での濃度が異常に高くなる状態です。妊娠・産褥期以外の時期にプロラクチン値が上昇すると排卵の障害や、無月経が引き起こされ、不妊へとつながることがあります。

高プロラクチン血症の症状

プロラクチノーマ(プロラクチン産生下垂体腫瘍)の存在や薬の副作用が原因で、出産とは関係のないタイミングでプロラクチンが異常値を示すことがあります。女性だけでなく男性にも起こり得るもので、女性では主産に関わらず乳汁が出る、月経が来ない、男性では性欲が低下するなどの症状がおこります。

高プロラクチン血症の治療

原因がプロラクチノーマ(プロラクチン産生下垂体腫瘍)の場合は腫瘍を縮小させること、薬の副作用が原因と考えられる場合は問題の薬の中止または減量を検討します。