プレコン検査のAMHとは

AMH(Anti-Müllerian Hormone:抗ミュラー管ホルモン)とは、卵巣に残っている卵子の数(卵巣予備能)を推定するためのホルモン検査です。プレコンセプションケア(妊娠前ケア)や不妊検査では、非常に重要な指標として広く使われています。


1 AMHとは何か

AMHは卵巣の中にある前胞状卵胞(小さな卵胞)から分泌されるホルモンです。

卵胞とは

  • 卵子を包んでいる袋

です。

つまりAMH量 = 卵巣に残っている卵子の数の目安になります。


2 AMHが重要な理由

女性は生まれた時に卵子の数が決まっています。

年齢 卵子数
胎児 約700万
出生時 約200万
思春期 約30万
30歳 約12万
40歳 約2〜3万

この卵子の残り数を推定するのがAMH検査です。


3 AMH検査の特徴

月経周期に関係ない

他のホルモンと違いいつでも検査できるという特徴があります。


卵巣機能の長期予測

AMHは

  • 卵巣年齢
  • 卵巣予備能

を推測できます。


4 AMHの基準値(目安)

一般的な目安

AMH値 評価
5以上 卵巣予備能高い
3〜5 良好
1〜3 平均
0.5〜1 低下
0.5未満 かなり低下

※検査会社により多少異なります。


5 年齢とAMHの関係

AMHは年齢とともに減少します。

平均値

年齢 AMH
25歳 約4
30歳 約3
35歳 約2
40歳 約1
45歳 0.5以下

6 AMHが低い場合

AMH低値は

卵子の残り数が少ない可能性を示します。ただし重要なのは妊娠できないという意味ではないという点です。

AMHが低くても

  • 排卵
  • 自然妊娠

は可能です。


7 AMHが高すぎる場合

逆にAMHが高い場合は以下の可能性があります。

多嚢胞性卵巣症候群

多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)

特徴

  • 排卵障害
  • 月経不順
  • 不妊

AMH

6〜10以上になることもあります。


8 AMH検査のメリット

卵巣年齢の推定

実年齢と卵巣年齢が違うことがあります。

35歳でも

  • AMH4 → 卵巣若い
  • AMH0.8 → 卵巣早期低下

不妊治療の判断

AMHは

  • 体外受精
  • 排卵誘発

の治療方針にも使われます。


9 AMHの限界

AMHは卵子の数はわかりますが卵子の質はわかりません。卵子の質は主に年齢に依存します。


10 プレコン検査でAMHが使われる理由

プレコンでは将来の妊娠計画の判断材料になります。

  • AMH高い → 妊娠余裕あり
  • AMH低い → 妊娠計画を早める

11 男性にはAMH検査はある?

男性にもAMHはあります。

男性では

  • 精巣機能
  • セルトリ細胞

の指標になります。しかし男性不妊ではほとんど使われません。男性は主に精液検査が中心です。


12 プレコン検査の基本セット

プレコンでは一般的に

女性

  • AMH
  • ホルモン
  • 甲状腺
  • 感染症
  • 子宮卵巣エコー

男性

  • 精液検査
  • ホルモン
  • 感染症

を行います。