妊孕性と年齢
年齢と妊娠のしやすさ(妊孕性)
女性の妊娠能力(好孕性(にんようせい))は、年齢と密接に関連しています。女性の生殖能力は、年齢とともに変化し、特に30代後半から40代にかけて減少します。
・20代後半~30代前半
もっとも妊娠しやすい時期。卵巣の中にある卵子(卵巣予備能)は、質・両ともにこの時期がピークです。このため妊娠の確率も高く、流産や胎児異常のリスクは低いです。
・30代後半
30代後半では、卵巣の予備能(残りの卵子の数)、卵子の質が徐々に低下し、妊娠にかかる時間が長くなることがあります。流産や染色体異常のリスクがわずかに増えることもあります。
・40代
40代に入ると妊娠の確率が大きく減少します。人工授精や体外受精などの不妊治療に助けを求めることが多くなります。流産や胎児異常(染色体異常など)のリスクがさらに高くなります。高齢での出産を望む場合、早期の不妊治療や卵子の冷凍保存(卵子凍結)および体外受精や顕微授精などの治療方法も選択肢にあがります。しかし年齢が上がるにつれて、治療の成功率は低くなる傾向があります。
女性の妊娠能力は年齢とともに減少しますが、適切な医療のサポートを受けることで、妊娠の確率を高めることができます。2022年より不妊治療に関しての健康保険の適用範囲が大きく広がりましたので、妊娠を望む場合、早めに医師に相談し、必要な検査やアドバイスを受けることが重要です。