インヒビン
インヒビン(Inhibin)は、主に卵巣(女性)や精巣(男性)で産生される糖タンパクホルモンで、下垂体前葉から分泌されるFSH(卵胞刺激ホルモン)の分泌を抑制する役割を持っています。名前の通り「抑制する」ホルモンです。
種類
- インヒビンA(Inhibin A)
- 分泌場所:黄体、成熟卵胞
- 主な役割:FSH抑制、黄体期に分泌が増加
- インヒビンB(Inhibin B)
- 分泌場所:卵胞
- 主な役割:卵胞期に分泌がピーク、FSH分泌を調整して卵胞の過剰発育を防ぐ
主な働き
- FSHのネガティブフィードバック:
卵胞が成熟するとインヒビンBが増え、FSH分泌を抑える → 複数の卵胞が同時に発育するのを防ぐ - 生殖機能の調整:
排卵のタイミングや卵胞の成熟に関与 - マーカーとしての利用(医療):
- 卵巣機能の評価(AMHと併用して卵巣予備能の指標に)
- がんマーカー(卵巣腫瘍や精巣腫瘍の一部で上昇)








