エストロゲンとプロゲステロンの働きを生理周期で解説

エストロゲンとプロゲステロンの働きを生理周期(約28日周期)に沿って整理してみます。


生理周期とホルモンの流れ

① 月経期(1〜5日目)

  • 子宮内膜が剥がれて月経が起こる
  • エストロゲンもプロゲステロンも低下 → その結果、子宮内膜が維持できず出血
  • 心身的には「リセット期」

② 卵胞期(6〜13日目)

  • 脳からの指令(FSH=卵胞刺激ホルモン)で卵胞が育つ
  • エストロゲンが増加し、以下の作用
    • 子宮内膜を厚くして受精卵の着床準備を始める
    • 肌や髪をきれいに保つ、美容効果も高い
    • 気分が安定しやすく、エネルギッシュになりやすい

③ 排卵期(14日目前後)

  • エストロゲンがピークに達し、LH(黄体形成ホルモン)の急増を引き起こす
  • その結果、卵胞から卵子が排出される(排卵)
  • この頃は妊娠しやすい時期

④ 黄体期(15〜28日目)

  • 排卵後の卵胞が「黄体」に変化し、プロゲステロンが増加
  • 主な作用:
    • 子宮内膜をさらにふかふかにして受精卵を迎える準備
    • 子宮の収縮を抑えて妊娠を助ける
    • 基礎体温を上げて高温期をつくる
  • 一方で…プロゲステロンの影響で「むくみ・眠気・イライラ」などが出やすい(PMSの原因)

⑤ 受精しなかった場合

  • 黄体がしぼみ、プロゲステロンとエストロゲンが急減
  • 子宮内膜が維持できず剥がれ落ち、再び月経が始まる

ホルモンと周期をまとめると

  • エストロゲン(育てるホルモン)
    → 卵胞期に増加 → 排卵を促し、子宮内膜や体を整える
  • プロゲステロン(守るホルモン)
    → 黄体期に増加 → 妊娠を維持するため子宮を整え、体温を上げる

 

  • 前半(卵胞期〜排卵期)は「エストロゲンが主役」
  • 後半(黄体期)は「プロゲステロンが主役」