女性アンドロポーズとは
wpmaster「アンドロポーズ（andropause）」はもともと男性更年期（男性のテストステロン低下に伴う心身の不調）を指す言葉ですが、近年では女性にも“テストステロン低下による更年期様の症状”が起こることがわかってきており、これを 「女性アンドロポーズ（Female Andropause）」 と呼びます。
女性アンドロポーズとは
更年期の前後に、女性ホルモン（エストロゲン）だけでなくテストステロンも減少することで起こる、「活力・性欲・意欲・集中力の低下」などの症状を指します。
背景となるホルモン変化
| ホルモン | 主な働き | 更年期前後の変化 |
|---|---|---|
| エストロゲン（E2） | 月経周期の調整、骨・血管・皮膚・感情の安定 | 閉経により急激に減少 |
| プロゲステロン | 妊娠維持、体温上昇、神経安定作用 | 排卵減少により減少 |
| テストステロン | 性欲・活力・筋肉・骨密度維持 | 40代後半〜急減し、副腎分泌が主になる |
特に「テストステロンの低下」が、従来の更年期障害（エストロゲン不足）とは異なる“やる気の低下・性欲低下・無気力”を引き起こす要因と考えられています。
主な症状（特徴的なもの）
| 分類 | 症状 |
|---|---|
| 精神面 | 無気力・意欲低下・集中力欠如・抑うつ気分・不安感・イライラ |
| 身体面 | 倦怠感・筋力低下・体脂肪増加・骨密度低下・冷え・不眠 |
| 性機能面 | 性欲減退・感度低下・膣乾燥感・性交痛 |
| 美容面 | 皮膚のハリ低下・抜け毛増加・代謝低下による太りやすさ |
発症時期と特徴
| 時期 | ホルモン変化 | 特徴 |
|---|---|---|
| 40代前半 | テストステロン徐々に低下 | 疲れやすく、活力低下を感じ始める |
| 40代後半〜50代 | エストロゲン＋テストステロン急減 | 更年期症状が顕著に |
| 50代以降 | 副腎由来テストステロンのみ | 性欲・筋肉・骨密度が低下傾向 |
男性更年期との違い
| 比較項目 | 女性アンドロポーズ | 男性アンドロポーズ |
|---|---|---|
| 主因 | テストステロン＋エストロゲンの低下 | テストステロン単独の低下 |
| 発症時期 | 40代後半〜50代 | 40〜60代 |
| 症状の特徴 | 無気力・性欲減退・感情変動 | 意欲低下・勃起不全・疲労 |
| 改善アプローチ | 運動・睡眠・栄養・HRT（必要時） | TRT（テストステロン補充療法）など |
改善・予防のポイント
| 方法 | 内容 |
|---|---|
| 運動 | 筋トレや有酸素運動で自然なテストステロン分泌を促す |
| 睡眠 | 深い睡眠（特にレム睡眠）はホルモン分泌を助ける |
| 食事 | 亜鉛・鉄・オメガ3・たんぱく質をしっかり摂取 |
| ストレスケア | コルチゾール過剰は性ホルモン低下を促進 |
| 医療的治療 | ホルモン補充療法（HRT）やDHEA補充を検討する場合も |
まとめ
女性アンドロポーズは、「更年期＝エストロゲンの問題」だけではなく、テストステロンの減少も関与する“活力の低下期”です。
適切な生活習慣とホルモンケアで、活力を取り戻すことができます。
