レム睡眠とは
レム睡眠(Rapid Eye Movement Sleep)は、睡眠中に目の急速な動き(眼球運動)が見られることから名付けられた睡眠段階です。
- 日本語では「急速眼球運動睡眠」とも呼ばれます。
- 睡眠は大きくレム睡眠(REM)とノンレム睡眠(NREM)に分けられます。
1. 特徴
| 特徴 | 詳細 |
|---|---|
| 眼球の動き | 急速に左右に動く(眼瞼を閉じたまま) |
| 脳波 | 覚醒に近い脳波(α波・θ波が主体) |
| 身体の筋肉 | 筋緊張がほぼ消失(筋肉は弛緩) |
| 夢の発生 | ほとんどの夢はこの段階で起こる |
| 持続時間 | 睡眠周期ごとに数分〜20〜30分程度(1晩で4〜5回繰り返す) |
2. レム睡眠とノンレム睡眠の違い
| 項目 | レム睡眠 (REM) | ノンレム睡眠 (NREM) |
|---|---|---|
| 脳の活動 | 活発(覚醒に近い) | 徐波睡眠では低下 |
| 筋肉 | 弛緩(動けない) | 筋肉はある程度活動 |
| 夢 | 活発(鮮明な夢) | ほとんどなし/断片的な夢 |
| 体温調節 | 弱い | 正常に機能 |
| 心拍・呼吸 | 不規則 | 安定 |
3. 睡眠周期との関係
- 睡眠は90分前後のサイクルでレム睡眠とノンレム睡眠が交互に繰り返される
- 一晩の睡眠で4〜5サイクル
- ノンレム睡眠(深い睡眠) → レム睡眠 → 浅いノンレム睡眠 → レム睡眠、という順序
ポイント:
- 夜間のナイトスウェット(寝汗)や夢はレム睡眠期に起きやすい
- 体温・自律神経の調節も活発になるため、ホットフラッシュの影響が出やすい
4. レム睡眠の役割
| 役割 | 詳細 |
|---|---|
| 脳の休息と記憶整理 | 昼間の情報を整理・記憶の定着に関与 |
| 精神のリセット | 感情処理・ストレス軽減に関与 |
| 夢の生成 | 心理的な感情・体験の再現 |
| 神経回路の活性化 | 学習・創造力・問題解決力の向上に寄与 |
5. 睡眠と健康の関係
- レム睡眠不足 → 記憶力低下・集中力低下・ストレス増加
- ノンレム睡眠不足 → 体力回復・免疫力低下・代謝異常
- 更年期女性はホットフラッシュやナイトスウェットによりレム睡眠が妨げられることが多く、日中の疲労感や無気力につながる
まとめ
レム睡眠は「脳が覚醒に近い状態で夢を見て情報整理する睡眠段階」です。
更年期の女性ではホットフラッシュ・ナイトスウェットがレム睡眠を妨げ、睡眠の質低下・日中の疲労感につながることがあります。







