トリキュラーの禁忌:本剤の成分に対し過敏性素因のある女性

トリキュラー(レボノルゲストレル・エチニルエストラジオール)」の添付文書に記載される禁忌の一つに、本剤の成分に対し過敏性素因のある女性という表現があります。
この「過敏性素因」とは少し抽象的な言葉ですが、医学的には以下のように理解されています。


意味(医学的定義)

過敏性素因(hypersensitivity predisposition)とは、ある薬剤やその成分に対してアレルギー反応を起こしやすい体質・既往をもつ人を指します。

つまり、次のようなケースが該当します:

  • 過去にトリキュラーや同様のホルモン成分(エチニルエストラジオール、レボノルゲストレルなど)を服用して、発疹、かゆみ、浮腫(むくみ)、息苦しさ、蕁麻疹などのアレルギー症状が出たことがある
  • 同系統の成分(他の経口避妊薬やホルモン製剤)で過敏反応の既往がある
  • 家族に同様の重篤な薬物アレルギー歴がある場合(強い体質的傾向)

具体的な症状例(過敏反応)

過敏性素因をもつ場合、以下のような症状が起こるリスクが高まります:

程度 主な症状
軽度 発疹、かゆみ、蕁麻疹、顔やまぶたのむくみ
中等度 呼吸困難、咳、喉の違和感、動悸
重度 アナフィラキシー(全身のアレルギー反応:血圧低下、意識障害など)

「成分に対し」とは

トリキュラーには主成分以外にも添加物(賦形剤や着色料など)が含まれています。
したがって、過敏性素因とは主成分または添加物
のいずれかに対するアレルギー体質を含みます。

例:

  • 乳糖(ラクトース)不耐症による消化障害
  • 着色料(黄色三号など)による皮膚反応
  • コーンスターチ(デンプン)によるアレルギー

 判断のポイント

医師が「過敏性素因がある」と判断するのは、以下のような場合です:

  1. 過去にホルモン製剤でアレルギーを起こした既往がある
  2. 薬剤アレルギーの家族歴・本人歴がある
  3. アレルギー疾患(アトピー性皮膚炎、喘息、花粉症など)が非常に重い場合には慎重投与(禁忌に近い)

まとめ

項目 内容
用語 本剤の成分に対し過敏性素因のある女性
意味 成分または添加物に対してアレルギー反応を起こしやすい体質または既往をもつ女性
発疹、蕁麻疹、アナフィラキシーなどの既往
対応 原因成分を特定し、使用を避ける。必要に応じて皮膚テストやアレルギー科で評価を行う。