プレコンセプションとは

「プレコンセプション(Preconception)」とは、妊娠前(pre)+受胎(conception)=「妊娠する前の段階」 を意味します。

医療・公衆衛生の分野では、主に以下のような文脈で使われます


プレコンセプションケア(Preconception Care)

妊娠を望む前の段階から、心身の健康を整える取り組みのことです。
妊娠や出産に備えて、女性・男性の双方が自分の健康状態を見直し、将来の妊娠・出産・子どもの健康に良い影響を与えることを目的としています。


具体的な内容

項目 内容例
生活習慣の改善 栄養バランスの取れた食事、禁煙、節酒、適度な運動、十分な睡眠
栄養管理 葉酸摂取(神経管閉鎖障害の予防)など
感染症対策 風しん・B型肝炎・HIV・クラミジアなどの検査とワクチン接種
慢性疾患の管理 糖尿病、高血圧、甲状腺疾患などのコントロール
メンタルヘルス ストレス、うつ、不安のケア
環境要因の見直し 化学物質・放射線・職業上のリスク回避など
家族計画・遺伝相談 妊娠時期の検討、家族歴の確認、遺伝カウンセリングなど

なぜ重要か

妊娠が分かる頃には、胎児の臓器形成がすでに始まっているため、妊娠前から健康状態を整えることが、母子の健康に直結します。
そのため、プレコンセプションケアは「未来の健康投資」とも呼ばれています。参考:男性側プレコンセプションケア