排卵のタイミングが既に過ぎている場合
「排卵のタイミングが既に過ぎている場合」とは、性交の時点、または緊急避妊薬を飲む時点ですでに卵子が卵巣から放出された後である状態を指します。
① 排卵とは何か
排卵とは:
- 卵巣から卵子が放出されること
- 通常、次の月経の約14日前に起こる(28日周期なら14日目頃)
卵子と精子の生存時間
| 項目 | 生存時間 |
|---|---|
| 精子 | 約3〜5日 |
| 卵子 | 約24時間 |
つまり:
- 排卵の前に性交 → 精子が待機して受精可能
- 排卵の後に性交 → 卵子は約24時間で寿命
② 緊急避妊薬(ノルレボ)の主作用
ノルレボは主に:排卵を遅らせる(止める)薬です。
つまり、
- 排卵前なら効果あり
- 排卵後では基本的に効果が弱い
③ 「排卵のタイミングが既に過ぎている」とは具体的に?
次のような状況です:
ケース①:性交時すでに排卵済み
例:
- 月経周期14日目に排卵
- 15日目に性交
- その後ノルレボ服用
→ すでに卵子は放出されている
→ 排卵抑制は不可能
→ 受精が起これば妊娠する可能性あり
ケース②:性交時は排卵前だが、服用が遅れた
例:
- 12日目に性交(排卵直前)
- 排卵は14日目
- 服用が15日目
→ 排卵が既に完了
→ 薬は間に合わない
④ なぜ排卵後は効きにくいのか?
ノルレボは:
- 排卵を止める
- 受精を直接止める薬ではない
- 妊娠を中断する薬ではない
排卵後は:
- 卵子が存在する
- 精子がいれば受精可能
- 受精後の着床を確実に阻止する薬ではない
だから
排卵後は妊娠阻止効果が大きく下がる
とされています。
⑤ 実際に問題になる「排卵直前」
最も失敗しやすいのは:
LHサージ直前〜直後
この時期は:
- 排卵がほぼ確定している
- ノルレボでも止めきれない場合がある
⑥ まとめ
「排卵のタイミングが既に過ぎている場合」とは:
卵子がすでに放出された後
LHサージ後
排卵が完了している状態
この場合:
- ノルレボの主作用(排卵抑制)が働かない
- 妊娠阻止率が低下する
⑦ 臨床的に重要なポイント
だからこそ:
- できるだけ早く服用する
- 72時間以内でも「早いほど良い」
- 排卵期が疑われる場合は銅付加IUDの方が確実





