マーベロンの禁忌: 妊婦又は妊娠している可能性のある女性
「マーベロンの禁忌にある “妊婦又は妊娠している可能性のある女性” 」とは何かを、添付文書の考え方に基づいてわかりやすく解説します。
■ 「妊婦又は妊娠している可能性のある女性」とは?
マーベロンは複合経口避妊薬(COC)であり、妊娠を防ぐ目的で使用される薬です。そのため、すでに妊娠している女性に投与する必要はなく、むしろ母体や胎児に悪影響を及ぼす可能性があるため禁忌とされています。
以下に医学的な意味で「該当する」と考えられるケースを整理します。
■ ① 妊婦(すでに妊娠が確定している女性)
● 妊娠が確定している場合
妊娠検査薬、診察(超音波など)で妊娠が確認されている女性です。
この場合、
- ホルモン剤は妊娠維持に不要
- 胎児へ悪影響の可能性(特に初期)
- 胎児への性分化への影響の可能性(データは限定的だが安全性不明)
などの理由で投与は行いません。
■ ② 妊娠している可能性のある女性(妊娠の可能性を否定できない状態)
● 以下の条件に当てはまると「可能性あり」と判断されます
特に医療現場では「妊娠が医学的に否定できない」状態=可能性ありとみなします。
例:
【妊娠可能性が否定できない状況】
- 月経が遅れている、周期が乱れている
- last menstrual period(前回月経開始日)が不明
- 避妊していない性交渉があった(コンドーム含む避妊に失敗した可能性)
- 授乳中で排卵が不明瞭
- 妊娠超初期の可能性がある(月経予定日前後)
- 緊急避妊薬使用後の状態
- 妊娠検査が早期すぎる(検査が陰性でも妊娠を否定できない場合)
【医師が特に注意するケース】
- 産後すぐ(月経再開前でも排卵があり得る)
- 授乳中(月経が不規則)
- 婦人科疾患で周期が乱れている
- 前周期に服薬忘れがある(避妊効果低下)
など
■ 妊婦・可能性のある女性が禁忌とされる理由
1. そもそも避妊薬であり、妊娠中に使用する理由がない
COCは妊娠させないための薬であり、妊娠が既に成立している場合は目的から外れます。
2. 胎児への影響が否定できない
研究データは限られますが、
- 性分化への影響
- 子宮内膜環境の変化
- 妊娠維持への影響
などが理論的に考えられるため投与は避けられます。
3. 不必要なホルモン暴露を避けるため
妊娠中は体内でホルモンが大きく変化しており、外部から合成ホルモンを加える医学的意義がありません。
■ 実際の医療現場での判断基準(実務)
① 初回処方時
以下を確認:
- 最終月経開始日が明確
- 周期が規則的
- 月経開始から5日以内の開始
→ → 妊娠可能性はほぼ否定できる
妊娠検査を行う場合もあります。
② 月経が遅れている場合
原則、処方しません。
妊娠検査=陰性でも、検査時期が早すぎる場合は再検査し確定するまでは投与しないことがあります。
■ 患者向けに言い換えると…
“妊娠していると確定している、または妊娠している可能性が少しでも残っている女性には使ってはいけない薬です”
特に、「可能性あり」は非常に広く解釈されます。
■ 補足:マーベロン服用中に妊娠が判明した場合
添付文書では、
妊娠が確認された場合は速やかに服用を中止する
としています。
過去の服用が胎児へ悪影響を及ぼした明確な証拠は少ないものの、今後の投与継続は不要かつ推奨されません。
■ まとめ
| 区分 | 意味 |
|---|---|
| 妊婦 | 妊娠が確定している女性 |
| 妊娠の可能性がある女性 | 医学的に妊娠を否定できない状態にある女性 |
| 禁忌理由 | 胎児への影響・母体への影響の可能性があるため |





