大腸がんリスクの低下
ピルと大腸がんのリスク低下の関係
ピルの服用が大腸がん(結腸がん、直腸がん)のリスクを減少させることが報告されています。その正確な機序についてはまだ不明なところがありますが、ピルの服用で、メチル化抑制、マイクロサテライト不安定性(細胞が分裂する際に起こる、DNAの配列ミスを修復する機能が低下している状態)に及ぼす効果、ビタミンD受容体の増加とそれによる発がん抑制作用、胆汁酸の産生低下による大腸粘膜への刺激低下などがその要因であると示唆されています。ただし、ピルの服用期間が長いほど、大腸がんリスクが軽減されるといった証左は示されていません。