性的反応のあらわれかた -女性-

女性の性的反応についての仕組みについては完全には分かっていませんが、ホルモンおよび中枢神経系が関わっていると言われています。

エストロゲン（卵胞ホルモン）は、性器組織の感受性，腟pH，常在菌叢，弾性，潤滑，および骨盤底筋の緊張を維持します。性的反応の時間による経過は，精神状態およびパートナーとの関係の質に強く影響されます。性的欲求は加齢に伴って一般的に低下しますが、どの年代においてもパートナーが新しくなると高まることがあります。

性的反応の時間による経過

女性の性的反応は次のような経過をたどります。

• 性欲
• 興奮
• オルガズム
• 消退

性欲

性欲は性行為をしたいという願望です。性欲は思考、言葉、視覚、匂い、または触感により誘発されます。はじから性欲が明らかな場合もあれば、興奮が起きてから増大することもあります。

興奮

性欲や性器の充血に関わる脳部位が活性化されます。この反射的な反応は性的刺激の数秒以内に生じて、性器の膨張および潤滑液の漏出がもたらされます。脳が何らかの刺激を性的なものとして（一般的に性的と捉えられるもの以外でも、本人が性的と捉えれば何でも対象としてあり得ます）捉えることが性欲の誘因となります。女性は充血にいつも気づいているわけではありませんが、性器でのピリピリした感じや拍動感は若年女性でより多く報告されます。基礎的な性器への血流量は、加齢に伴って減少しますが、性的刺激に対する性器の充血は減少しないことがあります。

オルガズム

およそ0.8秒毎の骨盤底筋の収縮に続いて、性器の充血が緩やかに元に戻ります。プロラクチン（母乳ホルモン）、ADH（抗利尿ホルモン）、オキシトシン（いわゆる幸せホルモン）がオルガズム時に放出され、幸福感、弛緩、または疲労を感じられることがありあます。しかし多くの女性は明白なオルガズムを感じることがないまま幸福感や弛緩を得ていることがあります。

消退

消退とはオルガズムの後に起こる幸福感、全身の筋肉の弛緩または疲労感です。しかしオルガズムは感じなくても、強い興奮をもたらす性行為の後では緩やかな消退が起こり得ます。抗利尿ホルモン