1相性と3相性の低用量ピルの違い

1相性(Monophasic)」と「3相性(Triphasic)」の低用量ピルの違いを、ホルモンの構造・体への影響・実際の選び方までを分かりやすく整理して解説します。


基本の仕組み:ホルモンの配合と相性とは?

経口避妊薬(低用量ピル)は、主に 2種類のホルモン成分 を含みます:

  • エチニルエストラジオール(卵胞ホルモン:エストロゲン)
  • プロゲスチン(黄体ホルモン:プロゲステロンの類似物質)

ピルは1シート(一般的に28錠)で 月経周期を再現する役割 を果たします。
その中で、 ホルモンの量が均一なのか、周期に応じて変化するのか が「相性(phase)」で変わります。


1相性(Monophasic)とは?

定義

  • 1相性ピルは、28日間のシート内で ホルモン量が常に一定 です。
  • すべて同じホルモン配合の錠剤を 毎日同じ成分で飲むタイプ。

特徴

  • ホルモン量が一定で分かりやすい
  • 飲む順番を間違えにくい
  • 初めてのピルユーザーにも使いやすい
  • 副作用が比較的安定しやすい

こんな人に向いている

  • ピルを初めて使う
  • 飲み忘れが不安
  • シンプルさ重視

例:ファボワール・マーベロン(ともに第3世代、デソゲストレル+エチニルエストラジオール)


3相性(Triphasic)とは?

定義

  • 3相性ピルは、28日間のシート内で 3段階にホルモン量が変化します。
  • 月経周期に合わせて ホルモンを段階的に変化させる配合

特徴

  • 自然の月経サイクルに近いホルモン変化
  • 不正出血が少なく出るとの評価がある
  • ホルモン量が段階的で体内変化が細かい

こんな人に向いている

  • 不正出血が出やすい人
  • 月経リズムの自然な変化を重視したい人
  • ピルに慣れている人

例:トリキュラー、ラベルフィーユ、アンジュ(第2世代、レボノルゲストレル+エチニルエストラジオール)


ホルモン量の違い(理論的)

種類 ホルモンの配合 ホルモン量の変化 特徴ポイント
1相性 一定 なし(フラット) 飲み方が簡単、誤飲リスク低
3相性 3回段階 低→中→高(または増減パターン) 自然周期に近く、不正出血が出にくい可能性

※ 実際の血中濃度は体内で複雑に変化しますが、設計として 1相性=均一、3相性=段階的 が基本です。


体への影響の比較

不正出血(スポット出血)

  • 1相性:ホルモン量が一定なので、乱れにくく 出にくい/安定しやすいという意見もあります。
  • 3相性:ホルモンの増減があるため、初期は慣れるまでスポット出血が出る人もいますが、トータルで 出にくい設計 とされています。

実際の出方は個人差が大きく、どちらが良いとは一概に言えません。

ニキビ・肌への影響

  • 第3世代(1相性):アンドロゲン作用が弱く、ニキビ改善効果を出しやすいという評価が一般的です。
    (例:デソゲストレル使用のファボワール・マーベロン)
  • 第2世代(3相性):配合される黄体ホルモンによりますが、ニキビ改善は期待はできますが第3世代ほどではないという意見もあります。

実際の使い方の違い

1相性

  • すべて同じ錠剤で分かりやすい
  • 飲み忘れ・順番の間違いに強い

3相性

  • 色や段階でホルモン量が異なる
  • 正しい順番で飲まないと効果低下のリスクが出る
    → 飲み間違いに注意

どっちが良い?(選び方の目安)

選び方の視点 適したタイプ
初めてピルを使う 1相性
飲み忘れ・順番ミスが心配 1相性
自然な周期に近いホルモン変化を希望 3相性
不正出血を避けたい(体質による) 3相性が合う場合あり

まとめ

1相性

  • ホルモンが毎日均一
  • 飲み方がシンプル
  • 初心者向き

3相性

  • ホルモンが段階的に変化
  • 体の自然周期に合わせる設計
  • 不正出血の出にくさを重視